3年半前に世田谷区の小学校で発生した、組体操の練習中に起きた児童の転倒事故に拠る「 脳脊髄液減少症 」【 のうせきずいえきげんしょうしょう 】。
脳脊髄液減少症は2002年に発見された症例で、交通事故やスポーツなどの外傷で脊髄の周りを包んでいる「 くも膜下腔 」に傷が付いて穴が空き中を流れている髄液が外へ漏れ出る事で減少する症状だ。
脳脊髄液減少症が発生すると、髄液の減少で脳の位置が下に下り、激しい頭痛などの症状に悩まされるという。
開いた穴を塞ぐなど適切な治療を施して、くも膜下腔の中を流れる髄液の量が一定の基準値まで戻れば脳の位置も元の高さまで戻ると言われている。
むろん、頭痛以外の症状も表れるので、以下に代表的な症状を列挙する次第。↓
冒頭に記した、世田谷の小学校児童の場合の様な軽い転倒で有っても引き起こされるのが、脳脊髄液減少症の怖いところだ。
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だが、この脳脊髄液減少症の、やっかいな所は日常生活では倦怠感などの症状では周りから「 だらけている 」などという誤解を招きかねない所である。
報道が活発に為されてきた今でも専門の病院でないと、せっかく検査を行っても、原因が特定できない場合が有るので注意が必要だ。
本稿は医療に精通した人間が作成した記事では無いので、あくまでも参考程度に、お読み頂く事をおすすめする。
しかしながら、あなたの子供が脳脊髄液減少症に100%掛からない保証は無いので、イザというときのための予備知識として頭の片隅に入れていただくと幸いである。
主な治療方法としての原理は簡単で、要は「 外傷に拠って開いた穴を塞ぐこと 」が主流になる。
脳脊髄液減少症の治療方法で代表的なものが、「 ブラッドパッチ法 」と呼ばれる、自分の血液を使って開いた穴を、ふさぐ方法だ。
( 以下「 硬膜外自家血注入療法( ブラッドパッチ )」から引用 )↓
"これは、漏出部位の近傍で経皮的に硬膜の外側に入れた穿刺針から
自己( 患者さん本人の )血液を硬膜の外側に注入し、
その血液で硬膜の漏出部位を塞ぐ方法です。
血液( ブラッド )でパッチを当てるといった意味です。"
( 引用ココまで・出典:山形県立中央病院 )↑
効果的な治療方法であるが、過去には治療費が保険適用外なため、自費での医療費が高額な点が問題視されてきた。
しかし、栃木県では2016年の4月から医師が患者を脳脊髄液減少症と診断した場合、保険適用になる。
( 以下「 脳脊髄液減少症対応可能医療機関について 」から引用 )↓
" 脳脊髄液減少症のうち、「 脳脊髄液漏出症 」の治療法である
「 硬膜外自家血注入療法( ブラッドパッチ療法 )」は、平成28年4月から
「 脳脊髄液漏出症( 診断基準において確実又は確定と診断された者 )」の
治療を行う場合に「 保険適用 」となりました。"
( 引用ココまで・出典:栃木県 )↑
むろん、栃木県のみでなく神奈川県や滋賀県、北海道も同様に保険適用になっている旨を公開しているので、全国的な適用になっていくと思われる。
しかし、本稿を作成して驚いた事が2つあり、1つめは「 くも膜下腔 」と呼ばれる組織が脳の周りだげでなく脊髄の周囲にも存在していたことである。
2つめは、軽く転倒してだけでも脳脊髄液減少症の症状が発症する事実である。
過去には柔道の練習中にも発症したと報じているニュースサイトもあるので、十分な注意が必要である。
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世田谷区の小学校で発生した組み体操の練習中の転倒事故で、まさか脳脊髄液減少症が発症するとは思いも寄らないだろう。
さすがに「 脳脊髄液減少症のキケンが有るので組体操には参加しません 」というわけにも行くまい。
今年5月の試合中に、プロレスラーの高山善廣選手【 51 】が「 頸髄完全損傷 」の重症を負っている。↓
脳脊髄液減少症に比べると、はるかに重症な症状だが、いかに屈強な高山選手と言えども、プロレスラーという職業柄、常に怪我の危険と隣り合わせなのである。
手前味噌で恐縮ながら、不肖この私めも昨年は仕事中に高さ2メートル60cmの高さから見事に落下し、大怪我を負った。
不幸中の幸いで脊髄損傷は無かったが、まさにこの世は「 一寸先は闇 」である。
不測の事態は起こりうるが、しかしながら常日頃からの注意だけは怠らずに人生を生きたい。
あなたの命は1つしか無いのだから。
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