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韓国へ日本からの輸出規制強化措置で半導体の3品目とは何か? [海外の情勢]

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 「 韓国の徴用工への判決問題 」に対する実質上の対抗措置として、
日本政府の「 韓国への輸出規制の強化措置 」が、
すでに令和元年7月4日から実施されているが、
具体的な半導体3品目の種類とは何か。

【 本稿の記事ページの目次 】

 1. 韓国へ日本からの輸出規制強化措置で半導体の3品目とは

 2. フォトレジスト( 感光材 )とは

 3. エッチングガス( フッ化水素・医薬用外毒物 )

 4. フッ化ポリイミドを取引するステラケミファ

 5. 日本政府は韓国への輸出規制強化を撤廃しない方針


韓国へ日本からの輸出規制強化措置で半導体の3品目とは

 韓国の文在寅大統領【 66 】が、2019年7月8日に会見し、「 規制強化の撤廃を速やかにして貰いたい 」と話した。

文在寅大統領は「 誠意ある対応を求めるが、それが聞き入れられないのなら、韓国政府としても、それなりの対応を取る 」としている。

では、日本政府が韓国への輸出を規制強化で制限している半導体の3品目とは何か?

日本は今月4日から、半導体材料となるレジスト( 感光材 )、
エッチングガス( フッ化水素 )、
フッ化ポリイミドの3品目の韓国向け輸出に
個別許可を求めている。

【 引用ここまで↑出典:日本経済新聞2019年7月12日 】

改めて、日本が韓国に対して輸出規制を強化した半導体関連の3品目を以下に一覧でまとめた。↓

  • フォトリソグラフィで使用されるフォトレジスト( 感光材 )
  • エッチングガス( フッ化水素・医薬用外毒物 )
  • フッ化ポリイミド

上記の3品目が日本政府が輸出規制を強化した半導体関連の化学薬品であるが、日本企業の世界シェアは何%くらいなのか?

とはいえ日本が規制を厳しくした純度の高い
フッ化水素をはじめレジスト( 感光材 )、
フッ化ポリイミドは日本企業が7~9割のシェアを握っている。
技術的にも代替調達は難しいのが現実だ。

【 引用ここまで↑出典:日本経済新聞2019年7月12日 】

世界シェアの7割を日本企業が占有しているので、輸入を制限された韓国企業が、すぐに代替企業が見つかるとは限らない。

だが、ヤフコメ民は「 規制を強化したわけでなく、もともと緩和されていたホワイト国の指定を外されただけだ 」と反論している。

ホワイト国とは、キャッチオール規制( 補完的輸出規制 )の届け出をいちいちせずとも、輸出できる規制緩和の対象に指定されている国のことである。

ところが、4日から上記3品目の規制緩和が解除されるので、輸出毎に届け出が必要となり、最大で90日間かかるので、供給が滞ることになる。

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フォトレジスト( 感光材 )とは

 フォトレジスト( 感光材 )は、フォトリソグラフィで使用される品目である。

フォトリソグラフィ 」より引用↓

主に、半導体素子、プリント基板、印刷版、
液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルなどの
製造に用いられる。

【 引用ここまで↑出典:ウィキペディア 】

むろん打撃を受けるのは韓国のメーカーだけでなく、輸出をしている日本の企業も減収減益となるので影響が大だ。

対象3品目のうち、最も市場が大きいのは液状のものが多いレジスト( 感光材 )。
基板上に塗って光を当てることで、半導体の回路パターンを転写するために使われ、
JSR、東京応化工業、信越化学工業の3社が強い。

【 引用ここまで↑出典:JIJI.COM時事通信社 】

しかも今後、国際法のルールを無視した韓国が徴用工問題を改めない限り、日本側は輸出規制の品目を増やす考えだという。

エッチングガス( フッ化水素・医薬用外毒物 )

 フッ化水素、医薬用外毒物のエッチングガスは、森田化学工業【 本社:大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目1番3号 】などが手がける。

日本総合研究所は韓国への半導体材料の輸出規制について、
エッチングガスなどに使うフッ化水素は関西からの輸出が
全国の52%( 2019年1~5月 )を占めるとするレポートをまとめた。
ほとんどが半導体製造用の高純度品という。
ただ、関西の輸出額全体に占める割合は少ないうえ、
台湾と米国向けが増えており、関西経済全体への影響は小さいという。
関西ではステラケミファと森田化学工業( 大阪市 )が
エッチングガスを製造し、韓国に輸出している。

【 引用ここまで↑出典:日本経済新聞2019年7月12日( 金 )】

関西経済全体での影響は小さくても直接、取引している会社にとっての影響は甚大でまさに、し活問題である。

フッ化ポリイミドを取引するステラケミファ

 フッ化水素、医薬用外毒物のエッチングガスを手がけるステラケミファ株式会社【 本社:大阪府大阪市中央区伏見町4-1-1明治安田生命大阪御堂筋ビル10F 】は、別記事でも記したように、フッ化ポリイミドも生産する化学メーカーである。

日本政府が、ディスプレイ材料の一つである
フッ化ポリイミド( フッ素ポリイミド )の輸出審査を強化すると
発表したが、実際の韓国・日本企業は「 輸出規制の影響がない 」と明らかにした。
10日、業界によると、サムスンディスプレイと
LGディスプレーは、最近の主要な顧客の買いに書簡を送り、
日本政府が輸出規制対象に指定されたフッ化ポリイミドは、
実際の製品の製造・供給に影響を及ぼさないと発表した

フッ化ポリイミドは、フォルダブルディスプレイの重要材料の一つである、
透明ポリイミドに使用される。このため、サムスンが発売を準備中の
フォルダブルスマートフォン「 ギャラクシーフォールド 」の
生産に影響を与える可能性があるという分析が提起された。

【 引用ここまで↑出典:分析工房2019年7月10日 】

韓国へのフッ素ポリイミドの輸出規制強化措置に生産上は影響が及ばないとした。

だが、あくまでも今の段階での話しで、今後も輸出規制をさらに強化して品目をふやしていくとのことなので、油断は出来ない。

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日本政府は韓国への輸出規制強化を撤廃しない方針

 安倍晋三首相【 64 】は、令和元年7月3日に開かれた日本記者クラブ主催の党首討論会の席上で、日本政府が韓国側に対して行っている徴用工問題に対する対韓輸出規制の強化、実質上の「 報復措置 」について、次の様に語った。

「 安全保障のための貿易管理は( 徴用工問題で )国際法の国と国との約束を守らないことが問題で、ならば今までの優遇措置は取れませんね、ということです 」

安倍首相の言う、「 国と国との約束 」とは何か?

日本が朝鮮半島に残したインフラ・資産・権利を放棄・当時の韓国国家予算の2年分以上の資金提供することで、日韓国交樹立、日本の韓国に対する経済協力、両国間の請求権の完全かつ最終的な解決、それらに基づく日韓関係正常化などが取り決められた。

【 引用ここまで↑出典:Wikipedia 】

つまり安倍首相のいう「 国と国との約束 」とは、いわずもがな「 1965年6月22日に締結された日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約 」を差している。

つまり、当時の外貨レート1ドル360円計算で、3,960億円相当の賠償金と現物支給を日本政府が韓国政府に支払う代わりに以降、一切の賠償を放棄するとの条約が、安倍首相のいう「 約束 」なのである。

今回の韓国の徴用工問題は、1965年の12月18から効力がある条約を全く無視した判決だ。

文在寅大統領が「 日本は韓国に誠意ある対応を望みます 」と主張されているが、やはり言うからには自らも「 誠意ある行動を 」見せて頂きたいものである。


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