2019年8月27日から佐賀県ほか九州地方の北部を襲った記録的な大雨によって、水没した佐賀鉄工所の大町工場【 佐賀県杵島郡大町町大字福母1624 】から11万リットルもの「 油 」が1キロに渡って漏れ出し、六角川にまで流れ出たが、何の種類で何に使われる油なのか?
【 本稿の記事ページの目次 】
佐賀鉄工所大町工場から大雨で漏れ出た油の種類は何か?
佐賀鉄工所の大町工場から当たり一面に漏れ出た油は、匂いもあるのだという。
佐賀鉄工所は、国内シェア50%以上を誇るボルト製造メーカーのパイオニアで、作った商品のうち、自動車メーカーへ納品が80%を超える。
1キロに渡って漏れ出した油は冷却用で引火の恐れはないとのこと。
ANNが行った電話取材では、自動車用の鉄のボルトを冷やすための油が入った熱処理タンク( 油槽 )が地下に掘ってあり、口元が大きく空いている状態で水が油に混入して漏れ出したという。
なお、近くの順天堂病院や老人ホームにも油が到達していうが、有明海には漏れ出していないという。
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佐賀鉄工所はどんなボルト製造メーカーなのか?
佐賀鉄工所は今回の大雨で被害を受けた大町工場だけだなく、佐賀県佐賀市 神園1丁目5番地30号にも佐賀工場がある。
創業設立は、戦前の昭和13年( 1938 )11月である。
初代社長勝谷辰次郎氏は、( 株 )戸上電機製作所より独立し、佐賀鉄工所を設立。
その後、海軍航空機用精密ねじを製造、戦後はねじ専門メーカーとなる。
資本金は3億1千万円、従業員は769名( 平成21年4月現在 )、
売上高はこの3年間、年間400億円〜450億円であり、県内における代表的地場企業である。
佐賀鉄工所はボルトねじ製造メーカーである。
輸送用機械器具製造業ボルト( 主に自動車用 )
冷間圧造、熱処理、表面処理などの処理を施すボルトの一貫製造
上記引用では、創業年が1983年となっているが、おそらく1938年の間違いであろう。
『佐賀鉄工所から漏れ出た油は六角川と有明海に流れ込む?』https://t.co/XM24YNEoN8
— ついっぷる最新速報瓦版 (@TrendNews_44) August 29, 2019
主要製品であるボルトねじの詳しい内容は?
高強度ボルト 引張強さ1200MPa以上の性能を持つボルトです。
自動車のエンジンまわりでは40~50本が使用され、
ミッションなどでも活躍しています。
この自動車用の高強度ボルトは、高い信頼性を要求されることから
日本では生産するボルトメーカーが、数社に限られています。
「 高強度ボルトを生産できるかどうかが、ボルトメーカーの技術力を計る尺度 」
とまでいわれるほど。佐賀鉄工所では、現在、
高強度ボルトの生産が月産数百トンを越えています。
おそらくボルトを製造している工場は、大雨の影響で冷却用の油が流出した大町工場だけではないだろうが、工場自体も水没しているので生産体制にも影響が出かねない。
今後は、さらなる大雨が降らないように祈るばかりだ。
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