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小田急電鉄の屋根が燃えたのは何故なのか [鉄道関係]

小田急電鉄の火災

鉄で出来てる電車が燃えるわけ

 昨日の10日の夕方、走行中の小田急電鉄の脇で発生したボクシングジムの火災の火が燃え移って、電車の屋根が燃えたために緊急停車した。

火災発生現場は東京都代々木区の沿線で、小田急線の乗客、約300人に怪我は無かった。

ここで疑問に思ってしまったのだが、昔の車両の様に木で出来ているわけではないステンレス製の車体の電車が、なぜ燃えたのかという疑問。

だが事実、小田急電鉄の屋根は燃えたのである。

ニュースの報道では、現場に引火性の油が有ったという訳ではない。

【 当記事ページの目次 】

 1. 鉄で出来てる電車が燃えるわけ

 2. 屋根はウレタン樹脂で出来ている

 3. 自然発火は無いが引火点は288℃


屋根はウレタン樹脂で出来ている

報道に拠れば、小田急電鉄の車体はステンレス製だが、屋根は「 ウレタン樹脂 」で出来ているとのこと。

このウレタン樹脂が燃えたのだが、この素材は「 ポリウレタン 」が原料である。

では合成ゴムでもあるポリウレタン素材の特性とは、どんな物が挙げられようか?

  • 他の合成ゴムと比べて耐熱性、耐水性が低い
  • 太陽熱や紫外線、雨や塩分などで分解される
  • 経年劣化が避けられず、使用回数とは無関係
  • 高湿度な環境下では、特に劣化が早く進む
  • 急激な温度や湿度の変化には強い
  • 伸縮性があり元の5倍くらいは伸びる
  • 洋服や靴、カバンなどにも使われている
  • 衣類に使用のポリウレタンは2~3年が寿命

つまり、小田急電鉄の車体自体はステンレスで造られているが、屋根の素材は合成ゴムの一種でもある、ポリウレタンで有ったから、今回の様に飛び火を受けて燃えたのである。

兎にも角にも、けが人が出なかったことだけは不幸中の幸いであった。

自然発火は無いが引火点は288℃

つまり、まとめに入るが今回の火災からの延焼で小田急電鉄の屋根が燃えたのはポリウレタンが引火したためである。

軟質ポリウレタンフォームの場合、引火して燃焼することは有っても、自然発火は基本的に無いのだとか。

( 以下「 軟質ポリウレタンフォームは燃えやすいものですか? 」から引用 )↓

“軟質ポリウレタンフォーム
( 一例の測定値としての非難燃一般軟質フォーム )
の引火点は288℃、発火点は456℃”

( 引用ココまで・出典:日本ウレタン工業協会 )↑

不肖この私めは鉄ちゃんでは無いので今回、火災の発生した小田急電鉄の屋根のウレタン樹脂が、どのポリウレタン素材を使用して造られて居るのかは詳しくは知らない。

だが、燃える素材を電車の屋根に使っていたから引火した時に火災が発生したのである。

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 ちなみに、なぜ小田急電鉄がウレタン樹脂の素材を電車の屋根に使っていたのかというと、断熱効果とゴムの使用で「 架線からの高圧電流を絶縁するため 」なのだとか。

小田急電鉄は今回の火災までは想定していなかったとのことだが、今後は緊急非難マニュアルの導入も検討しているのだという。


タグ:素材
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