アマチュア日本ボクシング連盟の内紛問題が、マスメディアに完全ロックオンされて連日、報じられている中で出てきたのが「 奈良判定 」という言葉だが、一体全体どういう意味なのだろうか?
「 奈良判定 」の意味とは、結論から言ってしまうと
「 アマチュア・ボクシングの試合で、山根明終身会長【 78 】の
出身県の奈良県の選手を不公平に勝たせる判定 」になる。
いわゆる、日本ボクシング連盟の不正を暴く告発状の12項目の中に「 審判不正問題 」が有るが、まさに奈良判定が審判不正問題そのものだった。
つまり、アマチュア・ボクシングの国体( 成年男子 )で山根会長が出身の奈良県から出場している選手に勝たせる不公平なジャッジメントが行なわれて来た、と言うことが報じられている。
しかも、ボクシングの審判員に圧力が掛かっている状態で出場選手にしてみたら、たまったものではない。
奈良判定は特定の1試合だけを指すものではないが、中でも最も注目されている試合が2年前の岩手日報が報じている「 奈良県の選手が2回もダウンを奪われたのに何故か2-1で勝利 」という非常に不可解な判定だった。
- 現役審判員A氏「 奈良の選手に対してレフェリーストップをかけたら山根会長にどう喝された 」
- 現役審判員B氏「 奈良の選手が出るときは嫌だなと思う 」
- 現役審判員C氏「 接戦をすれば奈良という感じ 」⇒ “奈良判定”という言葉が存在する
- 告発人代表者、鶴木良夫さん「 山根会長の意にそぐわない判定をすると帰らされる 」
ただし、アマチュア・ボクシングのルールでは、1ダウンは1クリーンヒットと同等の効力という判定基準だが、それでも奈良判定が出た後の試合会場は「 おかしいだろー!? 」などの怒号が飛び交っていたという。
実は、8日に行われた「 日本ボクシングを再興する会 」の会見で、山根明会長が奈良判定に関わっていた証拠となる「 録音の音声 」が公開された。↓
奈良判定は審判不正問題として後発状の中に書かれては居るものの、明らかに審判員個人の不公平なジャッジメントではなくて、「 見えない圧力 」に依って操作されていた事が報じられている。
その「 見えない圧力 」の正体は言わずもがな、山根明終身会長からの要請である。
別の一人は、審判員の間で暗黙の了解となっている「 奈良判定 」の存在を指摘した。
山根会長出身の奈良県選手に、ひいきの判定を下すというもの。
スポーツ報知の記事のみではないが、山根会長の意向に逆らった審判員は、試合後に山根会長の息子に怒鳴られたり、あるいはその後よばれなくなったりしたという。
ボクシング連盟・山根会長の出身地“奈良判定”で敗れた選手の父親「競技じゃなくショー」 https://t.co/R81llkqU13 pic.twitter.com/oNqP0nM4NO
— スポーツ報知 (@SportsHochi) 2018年8月1日
審判員は公平公正であるべきなのは勿論だが、審判員とて「 人の子 」なので、当然自分の生活が掛かっている。
兼業でされている審判員も、いらっしゃるのかも知れないが、もし専業でされている方が居たとしたら、やはり自分の家族を養っていかなければならない。
ところが、山根明会長の意向に背けば、仕事が無くなるとなれば、生活があるので圧力に屈しざるを得ないだろう。
不肖この私めも、もし同じ立場だったら、「 見えない圧力 」に屈して「 審判不正問題 」に与していたかも知れない。
それほどまでに、山根会長の権力は絶大だったと言うことだろう。
こうして、記事を打ち込んでいると、今年起きた日大アメフト部の「 悪質タックル問題 」を彷彿とさせる。
つまり巨大な権力には屈するしかない、当事者たちの弱い立場が有った。
だから今回は、反撃の狼煙( のろし )を上げた「 明日のアマチュアボクシングのために日本ボクシングを再興する会 」の鶴木良夫氏【 68 】を始めとする333人が告発状をJOCやJSC等の8つの関係機関に送ったのだろう。
昨年の2017年の疑惑の判定に揺れたのは、過去にロンドン五輪の金メダリストで現WBA世界ミドル級王者の村田諒太選手【 32 】だった。
実は村田諒太選手は、騒動の渦中の山根明終身会長の息子である同日本ボクシング連盟副会長兼専務理事代行の山根昌守氏【 53 】がロンドン五輪の決勝でセコンドに付いている。
それはともかく、村田諒太選手はプロに転向されてからも疑惑の判定に右往左往され試合のやり直しを経て、ミドル級の世界チャンピオンに輝いた経緯が有ったのである。
その村田諒太氏が、今回の山根明会長の日本ボクシング連盟の騒動で、自身の公式フェイスブックで発言されている。↓
助成金の不正流用をされた、成松選手を案じている投稿だが、実は日本ボクシング連盟の告発状の12項目の中で、同連盟が認めて「 遺憾ながら、これは事実です 」と公式に謝罪文を発表しているのは、この不正流用疑惑に関してである。
村田諒太選手の疑惑の判定は審判員個人の問題で、WBAのメンドサJr.会長の言及により、試合のやり直しと当該審判員の処分を行ったが今回の奈良判定は、日本ボクシング連盟全体が関わっている問題だと思われるだけに、非常に、やっかいな気もするが....
本稿で取り上げた「 奈良判定 」は、日本ボクシング連盟が抱える闇の部分の一角にしか過ぎない。
当該の山根会長は、今回の問題で自身の身体は全く考えてないと言うが、うやむやでは終われない様相を呈してきている。↓
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