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ジャンドミニク・スナール会長とティエリー・ボロレCEOの経歴 [事業家]

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 仏ルノー( 本社ブローニュ=ビヤンクール )の新会長に
日本でも、お馴染みのタイヤメーカー、ミシュランの
CEO( 最高経営責任者 )のジャンドミニク・スナール
Jean-Dominique Senard氏【 65 】に、また新CEOには
ティエリー・ボロレ:ThierryBolloréルノーCEO代行【 55 】が就任したが、
本稿では上記2人の経歴と顔画像を掲載した。

昨年の2018年11月に、東京地検特捜部に逮捕され勾留が続く
カルロス・ゴーン容疑者【 64 】が、元日産自動車会長と三菱自動車工業会長を
解任されたが、遂に最後の砦だったフランスのルノー
Renault-SA社【 本社:仏ブローニュ・ビヤンクール 】も、
2019年1月24日に、同社を自らの意志で辞任した
ゴーン元会長に変わり新会長と新CEOを決めた。

【 本稿の記事ページの目次 】

 1. ジャンドミニク・スナール新会長の経歴

 2. ティエリー・ボロレ新CEOの経歴

 3. 新会長と新CEOが兼任ではない理由は?

 4. ゴーン容疑者がルノー会長辞任の意志

 5. 驕れる者久しからずただ春の夜の夢の如し


ジャンドミニク・スナール新会長の経歴

 カルロス・ゴーン容疑者に代わり、新たな仏ルノー会長に就任するジャンドミニク・スナール氏がCEOを務めてきたフランスのタイヤメーカー、ミシュラン【 Michelin 】は世界第二位の売上高を誇る。

ちなみにタイヤメーカーで世界第一位は、あなたもご存知の東京都中央区に本社を置く、ブリジストン( 語源は石橋 )だが、ミシュランは2005年まで世界でトップの地位を守っていた。

ミシュランはホテルや飲食店を格付けする「 レッドガイドブック 」、いわゆるミシュラン・ガイドでも有名だ。

ジャンドミニク・スナールCEOはミシュランのマネージング・パートナー、つまり無限責任社員でない取締役でもある。

Jean-Dominique Senard, 2015 (cropped).jpg

そんなジャンドミニク・スナール仏ルノー新会長の経歴を以下に一覧にしてまとめた。↓

  • 1953年3月7日・仏ヌイイ・シュル・セーヌ生まれの65歳
  • 外交官でフランス大使ジャック・Senard氏【 99 】の息子である
  • ビジネススクールHECパリで修士号を取得
  • 1979年~1987年まで石油会社トータルSAで財務・経営管理職に就く
  • 1987年からは建材メーカーの仏サンゴバンで財務管理の勤務に就く
  • 1988年2月・現金と資金調達で副理事長に任命される
  • 1991年1月に理事長に任命される
  • 1996年からアルミニウムメーカー仏ペキニーでCFO執行役員に就任
  • 2003年鉱山会社アルカンがペキニー買収後アルカン会長兼執行委員
  • 2005年3月・仏ミシュラン最高財務責任者および執行評議員に就任
  • 2007年5月グループのマネージングパートナー兼財務法務の責任者
  • 2014年11月マネージングジェネラルパートナーとして継続が決定

さすがにルノーの新会長になるだけあって、まばゆいばかりの経歴は超エリート路線そのものだ。

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ティエリー・ボロレ新CEOの経歴

 仏ルノー社の新CEO( 最高経営責任者 )に就任する、ティエリー・ボロレ氏は同社のCEO代行を務めてきた。

Portrait de Thierry BOLLORE photographe Cyril DE PLATER.jpg

そんな、ティエリー・ボロレ新CEOの経歴を以下に一覧でまとめた。↓

  • 1963年5月30日に生まれの55歳
  • パリ・ドフィーヌ大学でMBA経営学修士を取得
  • 1990年にフランスのタイヤメーカー・ミシュランに入社
  • 大型トラックのタイヤ工場で店長を務めた
  • 1993年から全世界のミシュラン大型トラック工場でプロセス及び品質セントラルグループのチーフ職
  • 1997年から日本ミシュラン乗用車工場の産業アシスタントに就任
  • 1998年にタイのトラック工場生産管理者に就任し後にトラックと航空機ビジネスの専務理事に就く
  • 2002年世界中のMichelin Aircraft Businessの業界担当副社長に就任
  • 2005年ミシュランを退社しフランス自動車部品メーカーのフォレシアに入社
  • 仏フォレシアExhaust Systems Product Groupアジアの副社長に任命される
  • 仏フォレシア・ワールドワイド担当副社長として戦略マーケティング事業開発および研究開発を担当
  • 2010年ヨーロッパと南アフリカ共和国の担当副社長Faurecia Emissions Control Technologiesに異動
  • 仏フォレシア・ワールドワイドの副社長に就任、産業、品質、購買を担当
  • 2012年9月フランスの多国籍自動車メーカーのルノーに入社
  • 2012年10月に製造およびサプライチェーン担当の副社長に就任
  • 2013年CCOチーフ・コンペティティブ・オフィサーに就任
  • 2018年2月に最高執行責任者COOに任命される
  • 2018年11月20日に副最高責任者に任命される
  • 2019年1月24日にGroupe Renaultの最高経営責任者CEOに任命される
  • 仏ルノー執行委員会のメンバーでもある
  • PJSCアフトワズ社の取締役を兼務
  • 東風ルノー自動車会社の取締役を兼務
  • ルノー・ブリリアンスジンベイ自動車株式会社の取締役も兼務

ティエリー・ボロレCEOの経歴を見ていくと、新会長のジャンドミニク・スナール氏とは、もともとミシュランで同じ釜の飯を食った仲間だったのである。

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新会長と新CEOが兼任ではない理由は?

 ルノーの前会長兼CEOだったカルロス・ゴーン容疑者は、兼任していたが、今回のJean-Dominique-Senard新会長とThierryBolloré新CEOは役職が分離している。

上記の理由は何故なのか?

仏経済・財務相ルノーは会長とCEO切り離し方針 」より引用↓

フランスのブリュノ・ル・メール( Bruno Le Maire )経済・財務相【 49 】は22日、
仏自動車大手ルノーの新体制について、
カルロス・ゴーン被告が兼任していた会長と
最高経営責任者( CEO )の職務を切り離すべきだと述べた。

【 引用ここまで↑出典:産経新聞THE SANKEI NEWS 】

実は、フランス政府はルノー株の19.74%を保有する筆頭株主で、ルメール経済・財務相の発言を意識した人事だったのではないか?

もともとルメール経済・財務相は、カルロス・ゴーン容疑者がルノーの会長兼CEOで有り続ける事に疑義を呈する声明を出していた。

Illustration.

ゴーン容疑者がルノー会長辞任の意志

 別にルノーがカルロス・ゴーン容疑者を解任したわけではなく、ゴーン氏自身が「 辞任の意志 」を表明していおたのである。

ゴーン氏、周囲に『 ルノー会長、辞任の用意ある 』 」より引用↓

仏経済紙レゼコーは22日、会社法違反( 特別背任 )などの罪で起訴された仏ルノー会長兼CEO( 最高経営責任者 )のカルロス・ゴーン被告( 64 )が、辞任する用意があると周囲に伝えている、と報じた。

【 引用ここまで↑出典:朝日新聞DIGTAL 】

すなわち、カルロス・ゴーン容疑者自身が「 辞意 」を伝えていたのだ。

これで、カルロス・ゴーン氏はルノー、日産、三菱自動車の3社の経営から完全に退く事が確定した。

驕れる者久しからずただ春の夜の夢の如し

 「 驕れる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し 」は、平家物語の冒頭に有る序文だ。

おごれる者久しからず 」より引用↓

自分の地位や権利を笠に着る者は、
そう遠くない将来に凋落するだろう、
という言い回し。

【 引用ここまで↑出典:Weblio辞書 】

確かに日産自動車を立て直す為に非情とも言える数万人規模のリストラクチャリングを実施し、劇的なV字回復を遂げた功績は事実だ。

当初は「( 日産の再建には )どれほどの痛みを伴うか想像も出来ない 」と言っていたゴーン容疑者だが、権力の座に長く居座ると、人間、どうしても淀むものなのか。

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ビジネスマンとしては、ありえないくらい有能で日本人には出来なかった経営手腕を遺憾なく発揮したカルロス・ゴーン容疑者。

しかし、最後には権力の座に溺れた結果をなったのは、日産の経営陣だけではなく、恐れられていたゴーン氏の行動を諌める人間が居なかったからだろう。

しかし、実際に会社の最高権力者に意見するには、クビを覚悟できないとなかなか出来ない事だけは間違いない。

日産に限ったことではないが従業員には、守るべき家族がある方が大勢いるだろうから、経営トップに意見することは自分の家族を犠牲にする覚悟が無いと、まず無理!

結果、カルロス・ゴーン容疑者の周りには解任されたグレッグケリー被告を含め、「 イエスマン 」ばかりが集うことになる。

だが、きっと一部の日産自動車の経営陣の中には忸怩たる思いを持つつも捲土重来を期して我慢していた方も居たからこそ今回の結果に繋がったので、きっとカルロス・ゴーン容疑者は「 はだかの王様 」だったのだろう。


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