「 リニア談合事件 」とは、その名の通り、リニア中央新幹線の建設工事を巡って、「 業者同士が裏で談合して結託し、入札価格を自分たちで決めてしまう 」こと。
難しいことは何もない。
本来ならば、東京の品川駅と大坂の新大阪駅を結ぶ夢の高速鉄道、リニア中央新幹線の工事を発注するJR東海が入札方式に拠って建設業者を募り、一番やすい費用で受けてくれる企業に工事を任せるのが競争入札方式だ。
当然、「 我が社に一番安い価格で工事を、ぜひ任せてください! 」と名乗りをあげた会社が落札する仕組み。
ところが談合になると、上記の様にはならない。
談合、すなわち闇カルテルとも言われるが、競争入札が行われる前に建設会社同士が仲良く示し合わせて値段を決めてしまうことを指す。
一例を出そう。
本来ならば、リニア中央新幹線の建設工事費が1兆円で済んだとしよう。( 具体的な落札価格は知らないが )
それを、時代劇に出てくる悪代官と悪徳商人の様に予め、裏で示し合わせて「 なら、1兆5千億円で入札するんで手出しは無用じゃ 」と決めておく。
とうぜん、競争入札が行われる当日は1兆5千億円以下の安い価格で入札する建設業者は居ない。
リニア談合:4社社長任意聴取へ 法人の立件に向け特捜部 https://t.co/RPgwRKdiS9
— 毎日新聞 (@mainichi) 2018年3月13日
なぜなら、ゼネコン会社トップの4大スーパーゼネコン( 竹中工務店を入れると5社 )が結託して談合した上に他の建設会社にも「 俺らが、この価格で入札するから、お前らは手出しすんなよ? 」と釘を指しておくからである。
以上の内容が談合と呼ばれる犯罪行為であり、法律を犯しているからこそ大成建設の元常務【 67 】と鹿島土木の専任部長【 60 】が東京地検特捜部に逮捕されたのである。
逮捕容疑は「 偽計業務妨害 」であり、今日もゼネコン最大手、大林組のトップである蓮輪賢治社長【 64 】と、清水建設の井上和幸社長【 61 】が任意で捜査当局から事情聴取を受けている。
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以上がリニア談合の、大まかなあらましだが、談合無しではとても仕事を続けられない、と主張するサイトも見受けられる。
表現を談合とは言わずに、「 受注調整 」と言い換えてはいるが、建設工事を請け負う企業側の身になったら、談合なしじゃ、とてもやっていけない、という。↓
現実問題、受注調整を行わなければ、
日本全体の工事プロジェクトの進捗を考えた場合、
好景気に沸いている建設業全体の生産力は厳しくなります。
要は、「 談合( 受注調整 )も必要悪で、これ無しじゃ、とてもやっていけない 」という内容なのかと思いきや、談合を必要悪だと肯定しているわけでもないのである。
まさにゼネコン側の視点に立った記事内容であるが、それでも大手のゼネコンは確実に利益は出るはず。
一番、大変なのは建設業界には必須の2次受け、3次受けの業者の方々である。
以前に聴いた話では、赤字だと分かっている現場であっても、次の仕事をもらうために敢えて受けるときもあるのだと聞いた。
ちなみに今回のリニア談合に関わっている業者の名前の中に、竹中工務店は入っていないようである。
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