2018年10月30日、韓国の最高裁判所「 全員合議体 」が日本の鉄鋼メーカーの
新日鉄住金に対して韓国人で徴用工だった4人に対して逆転勝訴の判決を下した。
韓国の最高裁は、原告の元徴用工4人( うち3名は他界 )に対して4億ウォンを支払うよう、逆転勝訴の確定判決を下した。
日韓間では、1965年の国交正常化で日韓請求権・経済協力協定という約束があり、安倍晋三首相【 64 】は、「『 あり得ない 』判決で、日本政府としては毅然とした対応をして参ります 」との談話を発表した。
(記者)
— 安倍晋三 (@AbeShinzo) 2018年10月30日
韓国の最高裁判所が徴用工の問題をめぐって、新日鉄住金に損害賠償を命ずる判決を出しました。
政府としての受けとめと、今後の対応についてお願いします。
(安倍総理)
本件については、1965年の日韓請求権協定によって、完全かつ最終的に解決しています。 pic.twitter.com/uYd8PuvhPF
さて、本稿の主題である「 新日鉄訴訟の最高裁判決で韓国の反応は? 」ツイッター民の、つぶやきはどうなのか?
강제징용 피해자 4명이 신일본제철을 상대로 낸 손해배상청구 소송이 13년 8개월 만에 피해자들 승소로 마무리됐습니다. 대법원은 "피해자들에게 1억원씩를 배상하라"는 원심판결을 확정했습니다. 원고 4명 중 3명이 세상을 떠났고 승소 확정을 직접 본 원고는 이춘식 할아버지뿐입니다. #정치부회의 pic.twitter.com/10KjSEMhhb
— JTBC5시정치부회의 (@JTBC5) 2018年10月30日
上のツイートは韓国のニュースサイトJTBCが経緯を報じている。
さっそく韓国国民のツイートを見てまいりたい。
10/30 오후, 日 강제징용 배상 판결
— 내가 친노다 ! (@gomirae) 2018年10月29日
대법원 전원합의체
일제 #강제징용 피해자 4명이 #신일본제철(현 신일철주금)을 상대로 낸 손해배사청구 소송 재상고심 판결을 선고할 예정
매국노들과 일제에의해 강탈당한 대한제국의 힘없는 백성에 대한 반인권적 강제노동이었다!https://t.co/4Vy148UIx6
「 反人権的強制労働だった 」とのツイートであるが、当時の日本軍は韓国人も強制労働させていたのだろうか?
以下のツイートは2012年に韓国の最高裁がソウル高裁に差し戻し再審理のやり直しを求める判決を下した時の韓国の反応だ。
대법원판결..일본 미쓰비시 중공업과 신일본제철은 일제 강제징용 피해자에 일본 기업이 배상해야 된다는 원고승소 취지로 판결....늦였지만 그래도 다행입니다..
— 2gether신규식 (@sgs9874) 2012年5月24日
「 遅くなったが、それでも幸いな 」とのツイートである。
そして以下の韓国民のツイートは、今回の判決に関連して韓国に元大統領の朴 槿恵( パク・クネ )氏【 66 】を批判している。↓
대법원. 신일본제철은 강제징용 피해자들에게 가혹행위를 하고 강제노동을 강요했다. 각 1억원씩 총4억원의 위자료와 그에따른 지연손해금을 지급하라는 판결 확정. 우리 대법원에게 법이 아닌 일본기업 편을 들라 시킨 박근혜 정권. 그 정권을 만든 정당인데. 자유당을 또 선택한다는건 자해 행위야.
— 안아헌 (@walking_his_dog) 2018年10月30日
朴槿恵氏は過去に大統領弾劾裁判で失脚しているが、元々は「 自由韓国党 」に所属しており、再び自由韓国党を選択するのは自害行為である、とツイートしているのである。
当然ながら、韓国国民の立場であれば、自国民が虐げられていた過去の強制労働に対する勝訴の判決が出れば喜ぶのは自明の理であろう。
韓国民には1965年に取り交わした「 日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約 」の約束が破られたとかは、あまり意識しないはずだ。
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TBSが取材した韓国ソウル市民の反応は当然ながら、自国民の原告側が勝訴した最高裁の確定判決を支持する声が上がっているという。
「 当然な判決だと思います 」( ソウル市民 )
「 強制労働させて、戦場では先頭に立たせた人々に
賠償するのは当然だよ 」( ソウル市民 )
「 悪影響が及ばないように、隣国同士が円満に
解決してほしいと思います 」( ソウル市民 )
韓国民で自国の原告を支持しない反応は、さすがに皆無だ。
日本側の立場としては、1965年に締結した「 日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約 」があるので到底、納得出来る訳がない。
つまり、「 日本は韓国に5億ドルを寄付する代わりに、以前に生じた全ての賠償問題は問わない約束を交わす 」という契約を両国間で結んでいるのである。
1.日韓両国は1965年の国交正常化の際に締結された
日韓基本条約及びその関連協定の基礎の上に
緊密な友好協力関係を築いてきました。
2.それにもかかわらず本30日、大韓民国大法院が新日鐵住金株式会社に対し
損害賠償の支払等を命じる判決を確定させました。
3.日本としては大韓民国に対し日本の上記の立場を改めて伝達するとともに、
大韓民国が直ちに国際法違反の状態を是正することを含め、
適切な措置を講ずることを強く求めます。
4.また直ちに適切な措置が講じられない場合には、
日本として日本企業の正当な経済活動の保護の観点からも
国際裁判も含め、あらゆる選択肢を視野に入れ
毅然とした対応を講ずる考えです。
上は今回の韓国の最高裁の判決に際して公式に発表された河野太郎外務大臣【 55 】の談話である。
......まぁ、簡単に言ってしまえば「 1965年に約束したのに、話しが違うじゃないですか!? 」というのが日本側の立場である。
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河野太郎外務大臣は、韓国の在日大使を呼び、抗議をしたという。
このまま、韓国側が最高裁の判決に逆行する受け入れをする可能性は極めて低いので、おそらく日本側の立場としては、「 国際司法裁判所 」に判断を委ねるものと思われる。
ところで、前々から思っていたのだが、こういう「 国際外交問題 」は、あらゆる家庭、学校、会社の人間関係の縮図だと見ている。
いや、家庭、学校、会社などの人間関係が国際外交問題の縮図なのかも知れないが、いずれにしても、勉強になる部分が有るので関心を持っておくのが良い。
韓国の最高裁の判断は今後の日韓の外交上、極めて重要な判決だったのは間違いない。
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